
HaNWA Gamesは2025年11月28日、ストラテジーゲーム『Path of Gear~鍛冶師伝説~』の新デモをSteamで配信開始しました。本デモは8月に配信された体験版の大幅強化版となっており、タレントシステムの部分解放やレベルシステムの実装など、ゲームの核となる要素を先行体験できます。
本作はローグライト系のビルド構築ゲームです。プレイヤーは鍛冶師となり、「ウロボロス・タイムライン」と呼ばれるマス目状のボード上に武器を配置してコンボを組み立て、20秒間の戦闘を自分に有利な展開へと導いていきます。敵の行動を読み切り、スキをついて先制攻撃を仕掛けるという、戦術的な判断が勝敗を左右するシステムとなっています。
新デモで追加された5つの強化要素

今回の新デモには、8月版から大幅な改善がくわえられています。まずサウンド実装が進み、戦闘やアクション中の効果音が追加されました。これまで静かだったバトルがより没入感のある体験へと変わっています。
次に注目はタレントシステムの部分解放です。レベルアップ時にポイントを消費して異なるタレント系統を試験でき、早期段階から自分好みのビルド構築を始められるようになりました。8月版ではビルド要素が限定的だったため、この追加は既存プレイヤーからの要望に応えた改善と言えます。
レベルシステムの実装も重要な追加です。敵を倒したりイベントをクリアしたりすることでEXPを獲得し、キャラクターを成長させられるようになりました。周回を重ねるごとにキャラが強化されていく達成感が、ローグライトの継続プレイモチベーションを高めるでしょう。
さらにライブラリシステムの部分解放により、武器の効果や装備の接尾辞(アフィックス)を事前に確認できるようになっています。戦術的な計画を立てやすくなったことで、初心者でも次のビルドの見通しが立てやすくなったはずです。
初心者向けの「冒険者ガイド」システムも新搭載

8月デモでは操作説明が不足していたという指摘を受け、今回は冒険者ガイドシステムが新たに追加されました。プレイ中いつでもESCキーで開け、操作方法やシステム説明を確認できるため、初見プレイヤーでも迷わずに進められるようになっています。
これはインディーゲームにおいて見落とされやすい「オンボーディング」の改善です。ローグライト系は複数のシステムが絡み合うため、詳細な説明手段があるかないかで新規プレイヤーの定着率が大きく変わります。その点を真摯に改善した姿勢が伝わってきます。
ゲーム本体の構成と世界観

『Path of Gear~鍛冶師伝説~』は全3章構成の物語を予定しており、デモでは第1章をまるごと体験できます。マップ探索やランダムイベントを通じて、ゲームの世界観とバトルのテンポ、そして鍛冶師としての道が幕開ける様子を感じ取ることができます。
毎回の冒険でマップとイベントの組み合わせが変化するため、同じステージでも周回するたびに新しい展開が待っています。選択肢によって分岐する選択肢システムも搭載されており、プレイヤーの判断がストーリーの進行を左右する設計になっているようです。
戦闘の奥深さを支える装備システムと敵設計

本作の戦闘システムの核は、20種類以上の装備効果を組み合わせた自由なビルド構築です。武器と防具の組み合わせでさまざまな戦闘スタイルを試せるため、最初の一歩から「自分らしい戦い方」を貫けます。ローグライト系の定石である「メタプログレッション」(周回ごとに持ち越せる強化)も実装予定とのことで、繰り返しプレイの動機づけが工夫されています。
敵は6種類のモンスターが登場し、それぞれ異なる攻略パターンとモーション設計を持っています。タイムライン上の敵の行動を読み取り、スキの瞬間を見極めて、致命的な一撃が飛んでくる前に先手を打つ――そうした予測と反撃のリズムがゲーム体験の中心になっているわけです。
敵ごとに戦い方が変わるという設計は、脱出シューターやローグライク系では継続的なプレイヤー参加を支える重要な要素です。単調な敵配置では周回が退屈になりやすいだけに、この点の工夫が本作の続きプレイを左右するでしょう。
「死に戻り」を無駄にしないタレントシステム

本作にはタレントシステムが搭載されており、周回ごとの失敗も無駄にならない設計になっています。詳細は現時点では不明ですが、ローグライト系の定石から考えると、敗北後もキャラクターの永続的な強化が進むことで、プレイヤーは次の挑戦へのモチベーションを保ちやすくなります。
この「メタプログレッション」の仕組みがどの程度の難度調整で機能するかが、発売後の長期プレイの鍵となりそうです。難しすぎるとプレイヤーが離脱し、易しすぎるとゲームの緊張感が失われるからです。
デモの配信状況と対応言語

デモは2025年11月29日にSteamで配信開始となっており、現在プレイ可能です。インターフェイスと字幕は日本語に対応しています。UIが日本語化されていることで、初見プレイヤーでもシステムを理解しやすくなっています。
なお、このデモはあくまで体験版ではなく、『Path of Gear~鍛冶師伝説~』の核となる戦術ステージを先行体験できる特別なバージョンとのことです。開発チームは「8月デモをプレイした方にも、初めての方にも、ぜひ鍛冶場に戻ってきてほしい」とコメントしており、フィードバックを積極的に募集しています。
記事執筆時点では本体の正式リリース日はまだ明らかになっていませんが、このデモを通じてゲームの方向性をさらに磨き上げていく構えが感じられます。
『Path of Gear~鍛冶師伝説~』
- 配信日:2025年07月31日
- 対応プラットフォーム:PC(Steam)
- 価格:無料
- 開発:HaNWA Games
- パブリッシャー:HaNWA Games
- 日本語対応:あり(インターフェース, 字幕)
その他のスクリーンショットや公式トレーラー



システム要件
最小動作環境
- 最低:
- OS: Windows 10/11
- プロセッサー: 2.0GHz
- メモリー: 2 GB RAM
- グラフィック: Support for OpenGL 3
- ストレージ: 500 MB の空き容量