
Civシリーズ最新作『シヴィライゼーションVII』の創始者エディションを購入したので、早速プレイしました。その感想をお伝えします。
まず、最初に「買いか? 買いじゃないのか?」というところが気になっている人がいるでしょうから、結論から伝えてしまいますが、まだ買いじゃないです。
お高いエディションを購入して先行プレイする必要はありません。もうちょっとシステムもUIも煮詰まってから購入した方が満足できるでしょう。
『シヴィライゼーションVII』ってどんなゲーム?
ボクは先行プレイ動画やメディアの先行レビューを見ていないので、初見プレイでの認識になりますが、ゲームの流れが大きく変わっていると感じました。
科学勝利や文化勝利といったクリア目標に変化はありませんが、今回から指導者がペルソナの異なる(名前は同じだけども、能力が違う)複数の指導者がいたり、時代という概念があり、時代がアップグレードすると好きな文明を選べたりします。
この辺りよくわからないシステムだったのでまだまだ理解が追いついてないのですが、1つ言えることは、これアンロックシステムになっています。『Battlefield』かと思った(笑)。
たとえば特定の文明をプレイしたいときは、ある指導者で特定の時代までプレイしないといけません。
よく言えば、いろんな指導者をプレイできる。悪く言えば「1万円以上のお金を払ってるのになんで時間を投資しないといけないの?」と疑問に感じてしまう仕組みです。ボクはこの仕組み嫌いです。
影響力とにかく重要
最初にプレイした時、都市国家という名の蛮族に狙われまくって「なんだこの蛮族ラッシュは」と思っていたのですが、『シヴィライゼーションVII』では、蛮族ラッシュを影響力を使って回避する仕組みになっています。
都市国家に対して影響力を行使することで友好度を上げることができ、これにより敵対することがなくなります。さらに友好度を上げることで、都市国家の宗主国になることができます。
宗主国になると様々な特典のなかから1つだけメリットを得ることができ、さらに影響力を使うことで、都市国家を自国の都市へと取り込むことができます。
ただ、影響力は他のプレイヤーとのやり取りにも消費します。たとえば国境解放の交渉をするのにも影響力が必要ですし、相手からの非難宣言も影響力があれば回避することができます。
『シヴィライゼーションVII』の影響力のパラメーターはまだまだ奥が深い仕組みがありそうです。
内政はカジュアルになったが何もわからん
『シヴィライゼーションVII』の都市の成長はかなりカジュアルになりました。まず労働者がいません。つまり、都市を育てるために労働者をちまちま動かして地形を改善する必要がなくなりました。
また、都市そのものが成長すると自分でタイルを取得する仕組みとなっており、これにより理想的なステータスの都市へと育てられます。
さらに地形改善により取得済みのタイルを改善した場合はその取得がなかったことになり、新たにタイルを取得できるようになっているのも嬉しいポイントです。
問題は一体どのタイルに地形改善を施したのか、全くわからないことです。
いや、もしかしたらどこかに表示されているのかもしれませんが、というより表示されているとは思いますが、それがどこにあるのか全くわかりません。
そのため、建造物を特定のタイルの隣に置いたり、隣り合わせることでステータスがアップするという仕組みについては、全く理解が追いついていないのが現状です。
戦争はまだまだよくわからない
今回ユニットにレベルはなくなり、代わりに司令官というユニットのレベルが上がるようになりました。司令官の周りで軍事ユニットが戦闘すると経験値が司令官に入り、その司令官をレベルアップさせることで様々な能力を身につけることができます。
ただ、この司令官がどこにいるのかさっぱり分かりません。ユニットというか、マップをよく見ればどこにいるのかは分かるのですが、司令官を選びたいのに軍事ユニットを選んでしまうこともあれば、司令官と軍事ユニットと民間人のユニットが重なっているタイルになるともはやお手上げです。
また、司令官に軍事ユニットをまとめることができるのですが、これが移動のためだけに使うような仕組みになっている気がします。というのもユニットを4体まとめたのですが、敵の軍事ユニット1体に攻撃されただけでかなりHPが減りました。はっきり言って弱いです。
このほかユニットをまとめた状態で攻撃できないため、単純に大量のユニットを運ぶために司令官を使うのかなと感じました。
司令官のレベルを上げることで、ユニットをまとめた後に移動して、その後ユニットが再移動できるような能力を取得することもできるのですが、まだまだ司令官の仕組みについてはわかりません。
テンポが悪すぎる問題
ただ、ボクが一番問題だと感じているのは、ゲームのテンポが悪いことです。これはAIの処理時間を稼いでるのかよくわかりませんが、ターンエンドの後に次のターンが回ってくるのがそこそこ時間がかかりますし、そもそも特定のタイルにユニットを動かすだけでもそれなりの時間がかかってしまいます(クイックアクションがない)。
宣教師を作って遠くの都市を選び、そこで移動ボタンを押すとダッシュで移動してくれる仕組みがありますが、これくらいの移動時間がデフォルトであってほしいぐらいには遅いです。とにかく何をやるにも時間がかかってしまうため、これがゲームのテンポを悪くしており、クリアまで時間がかかるだろうなと判断しています。
ゲームのアンロックシステムと合わさると最悪としか言えません。買い切り型のゲームでユーザーの時間を無駄に奪うのは本当にやめてほしいです。
「あと1ターンだけ」でマジでやめられる
シヴィライゼーションシリーズといえば、「あと1ターンだけ」が永久に続け続いてしまって終わらないという話が有名ですが、じつは今作では途中でやめることができます。そうです、切りがいいところがあるのです。
時代が進化する時に、外を歩き回っているユニットが一斉に消えて都市にまとめられます。ここがゲームのやめどきポイントです。
時代が変わる時は文明の選択はもちろん、都市の方針など全て再設定する必要があるため「あ、もう今日はここまででいいかな」という気分に本当になれます。この点は改善と言えるかもしれません。少なくとも生活リズムという点においては。
まだ買わなくていいと思う
全体的にゲームスピード、UIの分かりにくさ、システムがまだ周知されていないことの3点で、まだ買わなくてもいいんじゃないかと思います。
システムの周知不足については、単純にプレイしている時間が少ないからですが、おそらくUIの修正と合わせて現在のシステムには手がくわえられるものと思われます。とくに内政面の都市の改善においては簡単にしているはずなのに分かりにくくなっている部分もあり、これは面白くないポイントだとも言えます。
まあ、昔からのCivユーザーであればすでに購入していると思うので、今さら「買うのをやめなよ」と言ったところで手遅れでしょうが、カジュアルユーザーは「別に今買わなくてもいいんじゃない?」と言わせていただきます。