
ESDigital Gamesと開発元のTembac and Chabbie Studioは11月5日、アルゼンチンで開催された「EVA Expo 2026」で『Go Slimey Go!』のサウンドトラックがオーケストラによって生演奏された際の、コンサートとリハーサルの映像を公開しました。あわせて、コンソール版は安定した状態にあり、新たな発表とともに近く披露すると明らかにしました。
演奏したのはCorear Orquestaで、作曲者のToni Leysさんによる楽曲をステージで披露しました。
ハミングの旋律からオーケストラ編曲へ
『Go Slimey Go!』は2つのボタンだけで遊べるゲームですが、音楽が形になるまでの道のりは長いものでした。最初期のメロディーの一部は、ピクセルアーティストのChabbieさんがToni LeysさんにWhatsAppのボイスメッセージで歌って送ったものです。
こうしたアイデアから3曲が生まれ、そのなかには最初のワールドと溶岩ワールドのテーマが含まれています。Toni LeysさんはChabbieさんの旋律をそのまま残し、その下に付ける和声ではあえて最も分かりやすい響きを避けたといいます。
EVA Expoでは、Ariel Contreras Esquivelさんがスコアをオーケストラ用に編曲しました。指揮はMariano Frumentoさんが務めています。
ChabbieさんはCorear Orquestaのメンバーでもあります。携帯電話に向かって歌った旋律が、自身の所属する楽団の演奏によってステージに戻ってきた形です。
ゲームディレクターのAgustín Pérez Fernandezさんは、次のようにコメントしています。
「数カ月にわたってこれらの曲と向き合ってきましたが、本物の演奏家によって奏でられるのを聞くのは格別でした。同じメロディーなのに、まったく新しい響きでした。フルオーケストラが演奏してくれたことに、今も少し驚いています。チームにとって忘れられない瞬間です」
チップチューンと生ギターを組み合わせたサウンド
ゲームのサウンドは、Toni Leysさんが数年前に発表していた楽曲「Unicorn Town」から始まりました。参考資料を集めていた開発チームがこの曲を聴き、求めていた音だとすぐに確信したそうです。
スコアは、NESの波形をシンセサイザー「Serum 2」で鳴らしたチップチューンに、サンプリングしたドラムと生ギターを重ねた構成です。各ワールドのテーマは短いループ曲に分割されており、レベルごとに曲の異なる部分を聴けます。完全版はサウンドトラック版で聴けるとのことです。
音楽はゲームの進行とともに変化し、最初のワールドの穏やかなグルーヴから、重厚なラスボスのテーマへと展開します。ラスボス曲のギターソロは、たまたまブエノスアイレスに滞在していたギタリストでゲーム作曲家のDante Poggioさんが録音しました。
エンディングの音楽にも経緯があります。もとはワールド2のテーマとして作られたものの、いったん採用が見送られ、のちにフィナーレ用として復活しました。
パーティーゲームから2ボタンのプラットフォーマーへ
EVA Expoの公開パネルでは、開発陣がゲームの歩みを語りました。『Go Slimey Go!』は、『TowerFall』に着想を得たレトロ調のマルチプレイヤー向けパーティーゲームとして始まり、現在の1人用プラットフォーマーになりました。

操作を2つのボタンに絞った理由や、Toni Leysさんの参加後にゲームの音楽とサウンドが固まっていった過程も説明されています。
ゲームは2Dの1人用プラットフォーマーです。主人公のSlimeyは、5つの手作りワールドを跳ねたり滑ったりしながら、善と悪の対決を避けて、友達とのティータイムを目指します。
開発チームは「ビデオゲームで最も弱いキャラクター」としてスライムを主人公に選びました。Slimeyは戦えず、侵攻してくる軍勢も彼を狙っているわけではありません。軍勢が追っているのは王国の本物の英雄で、その物語は背景で進み、Slimeyはお茶の時間にたどり着くことだけを考えています。
各レベルの終わりでは、Slimeyたちがアルゼンチンの伝統的なお茶であるマテ茶を飲みます。アルゼンチンのプレイヤーなら気づく演出です。
ゲームはUnityで作られており、独自のカメラとパララックスのシステムによって、どんな解像度でもピクセルがくっきり表示されます。
主要イベントに出展し、Best Game最終候補にも
EVA Expoは、2026年の活発な展開を締めくくるイベントと位置付けられています。『Go Slimey Go!』は、ケルンのGamescom、上海のChinaJoy、東京ゲームショウで試遊できました。
東京ゲームショウ2026では「Selected Indie 80」に選ばれ、gamescom latam 2026ではBest Gameの最終候補になっています。サウンドトラックはIndie Dev ArgentinaとEVAで、Best Musicを受賞しました。
そのほかの受賞・選出歴は次のとおりです。
- Best Game、Indie Dev Argentina(IDA)2025
- Press Award、EVA 2025
- Best Mobile Game 3位、GWDC
- Latin American Games Showcase出展、2024年と2025年
Toni Leysさんはセガ・メガドライブ向けの新作『Phantom Gear』の音楽も手がけています。
5機種向けコンソール版の発売日は今後数カ月で発表

『Go Slimey Go!』は、PlayStation 5、PlayStation 4、Xbox Series X|S、Xbox One、Nintendo Switchで発売される予定です。Epic Games StoreとGOGでの配信も計画されています。発売日は今後数カ月のうちに発表されます。
PC向けにはSteamで2025年12月から配信されており、現在プレイできます。Steamのユーザーレビューは99%が好評で、評価は「非常に好評」です。コンソール版はPlayStation Storeで、すでにウィッシュリストに登録できます。
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